lucciora’s diary 蛍日記

共感する魂を求めて

イタリアが好きな100の理由  ◆文房具1◆

イタリアの好きなもの。今回は文房具編…。

 

もともと文房具は大好きだけれど、とくに紙モノが大好きで誘惑に負けてしまいがちです。

ノート類は表紙の美しいものや、紙質の変わったもの、サイズ感が絶妙なものを見つけると、つい欲しくなってしまう。イタリアの紙はそれぞれに個性的すぎるというか、紙一枚にも「世界」や主張がある(ように思える)。他のヨーロッパのデザインでも、ドイツなどは質実剛健な感じで余計な柄や模様が無い気がするし、フランスなどは綺麗めなデザイン。どれも良いけど、私はこのイタリアのルネッサンスバロックもあったよね… みたいなデザインが大好きなのです。

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上のノートはマーブル紙の表紙。

模様を見ているだけでなんだか贅沢な気持ちになれるのです。

職人さんが一枚一枚、インクを水に垂らして模様を描き手作りで作っているので、

同じ柄のものは無いという。この技法はもともとは日本の墨流の技術からインスパイアされて生まれたものらしい。

 

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 確かトスカーナ地方のLuccaという町だっただろうか。老舗っぽい感じの文房具屋さんだったか、紙製品の専門店ぽいところだったか、出会って一目ぼれした記憶。

でも何しろ20年ほど前なので、まだお店があるかどうかは…。中のページがオレンジ色なのがたまりません。

 

下はミラノの大好きな文具店PETTINAROLIで見つけた。お店が未だあるのだろうかと心配になりつつ見てみたら、ありました。場所が変わっていたけれど。

www.italiastraordinariatour.com

 

ワクワクしますよねーー。こんなお店。1881年創業です。何しろ紙の種類も、文房具の種類も豊富だし、洗練されていて、デザインも最高(好みがあるので私にとっては、ですが。)

下左はタロットカードの表紙のノート。中のページの紙はざらざらした色付きの紙で4色にわかれている。右側は手書きっぽいチェスのモチーフ?タロットカードのノートと同じ種類で中のページの紙がざらざらしている。タロットカードがここまで並んでる紙表紙って、私にとってはもう絶対買うしかないのだけど、これ好きな人ってマイナーなのかな、とかお店で考えてしまった。(その後、私なら花札で作りたいと思い、家でカラーコピーして作ったこともある。)サイズはB4とB5くらいのサイズ感。
 

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上の植物標本みたいな雰囲気のもの。同じくミラノのPETTINAROLIで。表紙もかわいいのだが、紙の裏側にもプリントがほどこしてあって、良い感じの厚みのある紙なのがなんとも言えない味わいがある。

 

下のペーパーウェイトはヴェニスのガラス工場を知りあいと見学をしたときに、このペーパーウェイトを見せてもらって「すごい!素敵!」と興奮していたら、おじさんが「試作品だけどあげるよ」とウィンク。え?本当に良いの?  

スカラベの形のペーパーウェイトは13センチくらいある。ずっしり重い。そして裏にはヒエログリフが刻まれているのです。

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下も同じく、ヴェニスだったと思うけれど、ガラスのペーパーウェイト。

じーっと見つめていると、自分の記憶ではなくて「ガラスの記憶」のほうに、意識が近づいて行ってしまうような…。この色合いがすてき。
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 ペーパーウェイトって実際ほとんど使わないのですけどもね。なんか綺麗で。(笑)

 

文房具店を見つけたら、日本でも大抵入ってしまうのだけれど、イタリアのちょっと田舎町の古そうな文具店で、ずっと昔の商品が売れ残っていたのをそのまま売ってる、みたいなものを当時はたまに見かけるのが楽しかった。レトロ、なんだけど日本とは違う色とデザイン。今はもうなくなっているのかな、あんなお店たちは。

あと、古いポストカードとかも大好きですね。写真がよくって。

今とはあきらかに違うデザインの流行や色合いなどからは、「その時代」を確かに感じられて、なんというか感慨深い気持ちになってしまう。自分がイタリアのその時代をよく知っているわけでもないのにおかしいですね。

色やデザインから勝手にその時代をイメージしてしまう…。文房具は愉し。

 

~コロナウィルスの海外での状況を見るにつけ、かつて留学したことのあるイタリア(今でも友人が何人かいる)の状況がかなり心配だったので、イタリアの好きなもの、こと・大切な思い出などを書いて、自分なりのエールを送ってみたくなりました。~