lucciora’s diary 蛍日記

共感する魂を求めて

『人生やりなおし系ドラマ』に思ったこと 

人生はやり直せないけど…?

amazon prime で、話題になっているらしい「私の夫と結婚して」(佐藤健小芝風花)を見ている。面白い。

これが2話ずつ公開で、なかなか新しいのが配信されずじれったいので、

全話公開されている韓国のオリジナル版「私の夫と結婚して」を一気に見てしまった。こちらも面白かった。

私の夫と結婚してを観る | Prime Video

 

ドラマの中では、病気を患い死が近い主人公が、夫と親友に裏切られて殺されたはずが、気が付くと10年前に戻っていて、そこから復讐もしながら自分の人生をやり直すドラマだ。ダイナミックな感情劇が迫力があって引き込まれる。

 

「人生をやり直す」ーという側面も面白いが、

主人公が自分の殻を破っていくようなパーソナリティの変化や、

人の言いなりではなく主体性をもって生き始める姿がみどころというか。

心理的な成長も大きなテーマになっている気がする。

 

自分が殻に包まれているときは、殻の中で生きていることには気が付きにくい。

私自身も人生の折り返し地点をとっくに通り過ぎて、

この歳になってようやく、若いころに自分がかぶっていた沢山の殻が見えるような気がしているのだ。

 

自分を囲っている鳥かごや、無意識のうちにがんじがらめに縛られている家族の支配的な関係に気づいたり、

気づいたとしてもそれを捨ててまったくの自由になろうとするのは、言葉にするよりも簡単なことではない。

 

多くの場合は、なんとなく、日々違和感を覚えながらも、

周りとの調和や、今までと変わらない安定した生活を優先して、

「自分で自分の人生を掴み取っていない感覚」を感じながら、

惰性で日々を生きていくことがよくあるだろう。

わかっていても、どうしようもない時やどうしようもないこともある。

 

そう考えると、ドラマの良さは、「ありえないだろう」と思うことが

リアルに映像化されて、ふと気づくとその「ありえないはずの世界」で、

実際に自分が感じたり、考えたり、時には感動できることなのかもしれない。

自分では怖くて、敢えてしないような激しい感情経験を、登場人物と一緒に感情移入してみる。それが一種の浄化作用になるのかもしれない。

 

自分の人生の物語は、自分しか知らないから、自分にしか解釈はできない。

自分自身が納得のいく物語は、いったいどんな物語なのだろう。