lucciora’s diary 蛍日記

共感する魂を求めて

想起・雑記

「連音」する「連字」ーー「外は良寛」より

「外は良寛」松岡正剛著より/備忘録3 良寛の詩歌には「つつ」という言葉がたびたび出てきます。 霞立つ長き春日を子供らと 手まりつきつつ今日も暮らしつ 手毬をつきつつ今日も暮らしているというのは、単に手毬をついて今日も暮らしているということとちが…

非時と廃墟そして鏡…あの頃の記憶

廃墟に入って写真を撮ることにハマっていた時がある。 誰もいない、時間の止まった工場の中や、建物の中を探索するのは、 特殊な経験だった。 初めて乗る電車、全く知らない駅で降り、カメラを背負ってフェンスを越えて… 1人で行くのもちょっと危険な気がし…

人生のほんとう/池田晶子著 備忘録2

ひきつづき・・・ 『人生のほんとう』/池田晶子より 第5章「魂」より p144 私は輪廻転生の思想というのは 人間が自己の何であるかを考えていった場合に 必ず現れてくる根強い一つの型だと思っています。 自分の何であるか、この魂はなぜこうなのかというこ…

「砂漠はいつかお前にお返しをしてくれるだろう」

「心」とは何かということに、つねに興味があったので、宗教・心理学の本をいろいろと読みかじってきた。 サイコシンセシスは、イタリアのロベルト・アサジョーリが提唱したもので、友人の言葉を借りれば 「ユングが地下の帝王だとしたら、アサジョーリはベ…

カミュにとってのヴェイユ

孤独感とは何処からくるのだろう。 ネットをブラブラしていたら、カミュの言葉に出会った。 『意志もまた、一つの孤独である。』 カミュ カミュはよく知らない。中学生のころに、異邦人を読んだだけだ。 だが、シジフォスの神話についてのカミュの文章は読ん…

相互的な出会いについて…「モカシン靴のシンデレラ」

中沢新一著 「モカシン靴のシンデレラ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーあらすじミクマク版シンデレラにおいて、「王子」は「ふつうの人には見えないひと」であった。 その人は偉大な狩人で、守護神は霊界の最高者であるヘラジカだった。この人のお世話は…

吉増剛造著「我が詩的自伝ー素手で焔をつかみとれ」

もう、遊ぶことのないフェニキアの舟のかわりにーーー茴香(ういきょう)の黄色い花が咲いていた わたしたちの魂は、その石段を静かに下るーーー下るほどに(空の道の)甘い香りがしていた。 吉増剛造 「死の舟」より 4月に出た「我が詩的自伝ー素手で焔をつ…

「愛さないの 愛せないの」

下書きに書きかけのままのブログがあったので、アップしておこうと思い。寺山修司さんの「愛さないの 愛せないの」。この本は高校時代、親友がくれた本。彼女とは今も時々会ってランチする仲だ。愛さないの 愛せないの、それは今の私にとっても考えさせられ…