秋の夜長に読みたい本は?
そうですね。秋はなんだか詩を読みたくなりますね。
とくに、愛について、もっと深くかんがえてみたくなります。
神様の愛、親の愛、友愛、男女の愛、仏様のは愛ではなく慈悲、でしょうか。
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鉛筆が愛と書くと
消しゴムがそれを消しました
あとには何にも残らなかった
ところで 消された愛は存在しなかったのかといえば
そうではありません
消された愛だけが 思い出になるのです
寺山修二「消す」
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もうひとつ、今夜また思い出した歌。
闇の夜に鳴かぬ烏の声聞けば 生れぬ前の 父ぞ恋しき
暗闇の中の真っ黒いカラス。
闇の中で鳴きもしないその声を聴く。
心で聴いているのでしょうね。
…それを聞くとき、生まれぬ前の父を恋しく思う。
この「生まれぬ前の父」とは何なのか・・・。
キリストとも如来とも、自分を育ててくれた親とも、さまざまな解釈があるそうです。
そうした隠された、深い愛に、気づくことができる秋ですように。
今週のお題「読書の秋」